走らない人が走り始めるとき (12)

走ることの効用について考える人 (2020年11月)

高校時代の友人たちに誘われてランニングを始めてちょうど丸一年が経ちました。
最初の1ヶ月は60キロくらいだった走る距離も徐々に延びて月100キロを超え、案の定3ヶ月くらい経った時に膝や足裏を痛めて距離が減り、そうこうしているうちにコロナ感染が拡大して自粛生活をしている間に月160キロくらい走るようになり、ところが暑さに極度に弱い私は8月にはまた100キロも走れなくなり、遂にフルマラソンデビューした先月は涼しさも手伝って180キロくらい走り、と上下はあるけれども、数えてみると1年間で1,370キロ走っていた。えらいもんである。

ところでアテネ五輪で金メダルを取った野口みずきさんは練習で月間1,370キロ走っていたそうである(今でも毎月200キロ走ってるんだって!!)。高橋尚子さんも月間1,400キロ走っていたそうで、さすが天下を取る人は違いますな。

話が逸れました。そんな野口さんやQちゃんとはまったくもって比較にならない一市民ランナーの私が、ランニングを始めて1年で何が変わったかをメモしておこうと思います。

(1) 体重は走る前の68キロとほとんど変わっていないが、腹回りはベルトの穴1つ半くらい縮まった。

→えええっ。ランニングってダイエット効果無いのーっ。私も始めようかと思ってたけどやっぱり止めとこうかな、と思われた方、いやいやいや。ランニングは楽しいからぜひ始めてください。この1年間、毎日毎日欠かさず飲酒をしてるにもかかわらず体重が増えずに腹回りが小さくなっているということはやはりダイエット効果は絶大なんだと思います。

(2) 最初は1キロ6分半のペースで5キロ走ったら息も絶え絶えだったが、今は早起きして1キロ5分半のペースで10キロ走ってもその後問題なく仕事ができるようになった。

→走り続けているうちに脚力や心肺能力が高まったということですね。特に朝早起きして走ると頭がすっきりしてとても気持ちいいです。

(3) これまで趣味の欄に「読書と絵画鑑賞と雑文を書くこと」くらいしか書くことがなかったのが、これらに加えて「ランニング」と書けるようになった。

→今までスポーツ系の趣味が皆無だったので、個人的に(地味だけど)とてもうれしい。

(4) 2、3時間くらいのスキマ時間を有効活用できるようになった。

→たとえば休日に「今日は予定が無くって暇だなー」という時、「じゃあランニングして時間を潰そう」ということができるのがいい。

(5) 出張や帰省の楽しみが増えた

→国内出張でも海外出張でも実家に帰省するときでも、必ずランニングシューズとウェア一式をカバンに入れて、現地で早起きして走るようになりました。いつもの近所のコースとは全然違う風景を見ながら走る楽しさは格別。残念ながらこのご時世、出張がとんと無くなったけれども、新型コロナが収まったらまた違う街を走りたい。

(6) 妻と共通の話題が増えた

→これは自分が妻にランニングを勧めた結果、彼女も走り始めたからなんですが、夫婦共通の趣味ができたのは良い面が多いです。

等等等等、ちょっと思いつくだけでもこれだけ出てくる。しかも私のような極度なスポーツ音痴でも始めることができて、練習すれば確実に上達する上に、金があんまりかからない(良いシューズを2足くらい買って、ウェアを揃えて、マラソン大会に何回か出ても年間10万円も要らないんじゃないだろうか。なんて経済的)。

というわけでランニングにしつこく、というと失礼だけれど、たぶん2年半くらい前から1年以上に亘って飽きずに誘ってくれた友人たちには本当に感謝感謝です。